レンタルビデオヒストリー《黄金期1990年~1998年~時代の徒花②大陸書房のゴミゴミ低価格戦略~》

レンタルビデオ批評家 犬岡淳さんより 投稿いただきました。

 

レンタルビデオヒストリー《黄金期1990年~1998年~時代の徒花②大陸書房のゴミゴミ低価格戦略~》
昔のVHSソフトはどこも1万円以上だったのはご存知だと思いますが、信じられないのは小売店にビデオの卸会社が8掛けで買取で流通していた。
この80年代の狂った常識を打ち破ったのが皆さんお馴染みの大陸書房であった。大陸書房の概要はウィキペディアで記載されているのでそちらを参考に。
ここでは大陸書房が業界に与えた影響を中心に追っていきます。当時小売店も客も録画用のテープが千円以下で販売されているのに映像ソフトは何故1万円以上もするのか?
という疑問が芽生え始め、そこに大陸書房が二千円以下の値段でB級以下の映画ソフトを販売。しかもメーカーが直接店に委託方式で販売を行う。
当初レンタルには流通してなかったのですが多くのレンタル、販売関係者は今までの映像ソフトはメーカーや卸業者が中抜きしまくってたのがバレ始める。
それ以降ソフトの価格は新作以外の7,80年代のライブラリー等は4,5千円ぐらいに下げて、さらにDVDの登場で価格がさらに下がりレンタル料金も下落する。
当の大陸書房は業界に革命は与えたもののゴミビデオを低価格で自社流通で販売するのはすぐに限界に、そこでレンタル系の流通に行くもほとんどの卸業者は
価格が安すぎて(自分たちが儲からない)ほとんど扱ってもらえず、在庫を抱え倒産。現在セルの映像ソフトはほとんど大陸書房と同じやり方をとっているのを考えると
時代が早すぎてダメだったのか? もしくは誰も見る気がしないゴミコンテンツしか扱わなかったからダメだったのか? 自分は後者だと思います。

 

犬岡淳(レンタルビデオ批評家)

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